風化風葬

つたえきれない

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

紙をひく

のびた爪をパチパチと切る。毛羽立った絨毯の上に紙をひいて、そこからはみ出さないようにそーっとそーっと切る。ときどき紙をゆすぶって、真ん中に切った爪を集める。右手右足、左手左足まで切りおわったら紙をくしゃくしゃと中心に向けて丸めて、中身がこ…

トボ

何かを急にやめることは難しくて、無理をすれば大きな反動がくる。体が応えられなくなる。それでも直感は、自分の直感は信じてあげたいと思う。思い立ったが吉日なんて言葉があるように(急がば回れとか果報は寝て待てとかもある)、思うことと動くことのスピ…

インフム

近ごろは、あまり、特別な曲を聴かない。どろどろで気持ちの悪い変拍子やらエフェクトのかかった人工音やら、全く嫌いじゃないのだけれど。なんだか拘ったり、偏ったりすることに飽きてきた。ストレートな歌詞、力強い歌声、まっすぐな音楽。ジェイポップで…

ドイツの日曜日

ドイツが好きだ。行ったことはない。言語が好きだ。すべてのものに性がある。中性名詞なんて存在がたまらない。身近な単語の性を調べるだけでハッとする。好きなものが女性名詞だとなんだか嬉しくなる。スカートが男性名詞だったりして歴史のニオイを感じる…

つかむ

なんだか目が覚めた気分だ。なにかを悟ってしまったようだ。そしてやる気は削がれている、布団から出られない時間が過ぎて行くけれど、それもきっと天気のせいで、だれも悪くなくて強いて言うならお天道様が徒らに雨を降らせるのが悪いのか、最近は自分の感…

きらめり

最近はよく人に会って、よく話している。楽しい。人それぞれの思想があって、行動の理由や、思い描く先々の事なんかを聞くのが楽しい。同じ考えの人はいなくて、話を聞くたびに自分の考えにも気づかされる。その瞬間にそれはそれはありがたい時間を戴いてい…

いくつ

3月28日、久しぶりの葬式。最愛の祖父が死んだ。儀式は重たくて苦しくて、しかし何かが救われるような感覚。お経が心地よく、いつか私のために唱えられる瞬間が来るのだろう、と遠いか近いかわからない未来に思いを馳せた。すべてが終わって、落ち着いて、久…